

学院生活は毎朝の礼拝から始まります。静寂の時を共にする経験を通して特別な信頼感を抱き、自らを律することのできる人格を育んでいます。聖書の言葉や礼拝で語られる言葉を通して「愛神愛隣」の精神を学び、身につけてゆきます。
2023年度 年間標語
喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい。
(ローマ12:15)
シンプルでわかりやすい聖句です。内容も理解しやすく、多くの人々から共感を得られてきた言葉です。自分の喜びを共に喜んでくれる人がいたことで喜びが増し加わった、あるいは、悲しみに寄り添ってくれた人がいて大いに慰められた、といった言葉もしばしば耳にすることでしょう。
そのような体験をされた人が、今度は自分が他者の喜びや悲しみに寄り添い、共に喜び、共に泣くという方向へ自身を向けられるのは素晴らしいことだと思います。人が自分本位に終始するとき、「愛」はその力を失います。逆に隣人と積極的に関わろうとする時に「愛」は輝きを増します。そして、その関わりを自分の近親者のみでなく、さらに広い意味での「隣人」に向けることを聖書は促しています。愛のあるところに神は祝福を与えられます。その愛が世に満ちあふれる時こそが、主イエスの説かれた「神の国」実現の時となるのです。
今年は神戸女学院の創立者イライザ・タルカット、ジュリア・ダッドレーの両宣教師が来日された1873年から数えて150年となります。見たこともない国の、全く知らない隣人と出会うためにアメリカを発ち、未来を生きる人のために心血を注いでくださいました。隣人の喜びを自分の喜びとし、隣人の悲しみを自分の悲しみとしてくださった先達の尊い姿を私たちはあらためて想起する必要があります。
与えられた恵みを自らのうちに留め置くだけでは愛の輝きが閉じ込められ、やがてその光が失われれることにもなります。神戸女学院は創立以来、聖書の教えに耳を傾け、その教えを体現する人物を世に送り出すという大切な使命が与えられてきました。教育の根幹にある「愛神愛隣」の理念と、それを具体的に表している今年度の聖句を心に留めながら、この教育を学院でさらに豊かに展開できるよう、皆様と祈りを合わせたく存じます。
学院チャプレン 中野 敬一
4月 |
「『心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、 あなたの神である主を愛しなさい。』 これが最も重要な第一の掟である。 第二も、これと同じように重要である。 『隣人を自分のように愛しなさい。』」 (マタイによる福音書22:37-39) |
喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい。 (ローマの信徒への手紙 12章15節) |
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主を喜び祝うことこそ、あなたたちの力の源である。 (ネヘミヤ書8章10節) |
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5月 |
喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい。 (ローマの信徒への手紙 12章15節) |
神はすべてを時宜にかなうように造り、また、永遠を思う心を人に与えられる。 (コヘレトの言葉3章11節) |
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神に仕える人は、どのような善い業をも行うことができるように、 十分に整えられるのです。 (テモテへの手紙(二) 3章17節) |
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「『心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、 あなたの神である主を愛しなさい。』 これが最も重要な第一の掟である。 第二も、これと同じように重要である。 『隣人を自分のように愛しなさい。』」 (マタイによる福音書22:37-39) |
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ひとりよりもふたりが良い。共に労苦すれば、その報いは良い。 (コヘレトの言葉4章9節) |
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6月 |
「今日」という日のうちに、日々励まし合いなさい。 (ヘブライ人への手紙 3章13節) |
主はわたしを青草の原に休ませ、憩いの水のほとりに伴い、 魂を生き返らせてくださる。 (詩編23章2-3節) |
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あなたの内にある恵みの賜物を軽んじてはなりません。 (テモテへの手紙(一)4章14節) |
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主の慈しみは決して絶えない。主の憐れみは決して尽きない。 それは朝ごとに新たになる。 (哀歌 3章22-23節) |
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7月 |
心に植え付けられた御言葉を受け入れなさい。 (ヤコブの手紙 1章21節) |
喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい。 (ローマの信徒への手紙 12章15節) |
8月 |
喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい。 (ローマの信徒への手紙 12章15節) |
9月 |
御言葉を行う人になりなさい。 (ヤコブの手紙 1章22節) |
新しい歌を主に向かって歌え。全地よ、主に向かって歌え。 (詩編96編1節) |
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思慮深くふるまい、身を慎んで、よく祈りなさい。 (ペトロの手紙(一) 4章7節) |
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主よ、平和をわたしたちにお授けください。 わたしたちのすべての業を成し遂げてくださるのはあなたです。 (イザヤ書26章12節) |
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10月 |
何よりもまず、心を込めて愛し合いなさい。愛は多くの罪を覆うからです。 (ペトロの手紙(一) 4章8節) |
「『心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、 あなたの神である主を愛しなさい。』 これが最も重要な第一の掟である。 第二も、これと同じように重要である。 『隣人を自分のように愛しなさい。』」 (マタイによる福音書22:37-39) |
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神のさまざまな恵みの善い管理者として、その賜物を生かして互いに仕えなさい。 (ペトロの手紙(一) 4章10節) |
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口の言葉が結ぶ実によって人は良いものを享受する。 (箴言13章2節) |
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愛には恐れがない。完全な愛は恐れを締め出します。 (ヨハネの手紙(一) 4章18節) |
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11月 |
喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい。 (ローマの信徒への手紙 12章15節) |
主はわたしの力、わたしの歌、主はわたしの救いとなってくださった。 (出エジプト記15章2節) |
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わたしたちは知っているのです。 苦難は忍耐を、忍耐は練達を、練達は希望を生むということを。 (ローマの信徒への手紙5章3節~4節) |
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主が望まれるのは主を畏れる人、主の慈しみを待ち望む人。 (詩編147編11節) |
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12月 |
闇の中を歩む民は、大いなる光を見、死の陰の地に住む者の上に、光が輝いた。 (イザヤ書9章1節) |
わたしの魂は主をあがめ、わたしの霊は救い主である神を喜びたたえます。 (ルカによる福音書1章46節-47節) |
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神はその独り子をお与えになったほどに、世を愛された。 独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。 (ヨハネによる福音書3章16節) |
1月 |
喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい。 (ローマの信徒への手紙 12章15節) |
確かに未来はある。あなたの希望が断たれることはない。 (箴言23章18節) |
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希望をもって喜び、苦難を耐え忍び、たゆまず祈りなさい。 (ローマの信徒への手紙12章12節) |
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恵みの業をもたらす種を蒔け、愛の実りを刈り入れよ。 (ホセア書10章12節) |
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2月 |
悪に負けることなく、善をもって悪に勝ちなさい。 (ローマの信徒への手紙12章21節) |
うろたえてはならない。おののいてはならない。 あなたがどこに行ってもあなたの神、主は共にいる。 (ヨシュア記1章9節) |
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あなたがたの光を人々の前に輝かしなさい。 (マタイによる福音書5章16節) |
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主が御顔をあなたに向けて あなたに平安を賜るように。 (民数記6章26節) |
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3月 |
敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい。 (マタイによる福音書5章44節) |
鉄は鉄をもって研磨する。人はその友に よって研磨される。 (箴言 27章17節) |
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喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい。 (ローマの信徒への手紙 12章15節) |