教科内容

中学部 高等学部 教科一覧


教科内容

英語 外国語

 中学部1年の導入期から、英語の音声面を重視し、3年間の英語のみの授業で、リスニング、スピーキング力を養います。文法事項は、文型を多く例示することで帰納的に理解、体得させます。同時に宿題プリントや頻繁に実施される小テストで復習定着をはかり、リーディング、ライティング力も徐々に伸ばしていきます。必要に応じて適宜補習も行っています。中学部3年間で、高等学部卒業までに学習すべき基礎的な文法項目を全て網羅すると共に、日常生活の様々な場面で、物おじすることなく「聞く、話す、読む、書く」の4技能をバランスよくコミュニケーションの手段として使えるようにします。

 高等学部では、中学部3年間の基礎の上に、日本語と英語の双方向の翻訳の技術、速読、長文読解、作文、プロジェクト・リサーチ、スピーチ、プレゼンテーション、ディベートなどを盛り込み、英語圏に限らない異文化理解と、世界の諸問題に対する関心と知識、発信力を養います。大学受験はもちろん、その先の将来を見据えて、どの進路に進んでも英語を有効なコミュニケーションと学びの手段とできる人材育成を目指しています。

 中学部2年、3年、高等学部1年ではTOEFL Junior、高等学部2年、3年ではTOEFL ITPを受験し、自分の到達度を客観的に知り、新たな目標設定をする機会としています。

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国語

 現代文分野では、中学・高校を通じて、物語・随筆・評論・詩などさまざまな文章を深く読み込み、物事を多角的・相対的に見る考え方を養います。また、作者の考えをまとめる、あるいは作品から触発されたことを書く作業を通じて、相手の考えを正確に受け取る力、自らの考えを他者に正確に伝える力を身につけます。作品は教科書の文章はもちろん、授業者が生徒に読ませたい文章を自由に選定して、生徒の様子や成長に合わせた教材を扱っていきます。さらに高等学部においては、生徒が自ら選択して受ける特別講義において、自ら記述する力を養います。

 古典分野においては古文文法や漢文句法の正確な理解、古典常識や時代背景などを幅広く教授し、文の理解の先にある、古典の世界の深みを味わうことを目標としています。通常の授業において主に教科書の作品を扱い、高等学部においては生徒が自ら選択して受ける特別講義において、教科書では扱わない作品を主に扱い、内容理解、自ら記述する力を養います。

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数学

 数学の楽しさ、おもしろさを伝え、数学が得意な生徒はより数学ができるように、数学が苦手な生徒は少しでもその苦手が克服できるように教科指導を行っています。本校では中高一貫のメリットを生かし、中学部の学習内容から高等学部の学習内容への橋渡しをスムーズに行っています。また、演習を行うことで数学の知識の定着を図っています。

【中学部の取り組み】
① 論理的に説明する力を身につけさせる
② 考える楽しさ、解ける楽しさを知ってもらう
③ 論理的な答案がかけるようにする
④ 自宅での学習習慣を身につけさせる

【高等学部の取り組み】
① 演習問題と教科書の例・例題と問題集の対応表を配布
② 類題・復習プリントの配布
③ 人に読んで分かってもらえる答案を書ける記述力を身につけさせる
④ 問題の条件・結論に気をつけるようにさせる
⑤ 各分野のポイントを明示する

【その他の取り組み】
① 質問体制の充実
② 補習の充実
③ 数学オリンピック・数学甲子園の指導

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理科

 理科では中学から物理・化学・生物・地学の四科にわかれ、「自然を読み解く確かな学力の獲得」を目標に「そうか、わかった!」を実感できる授業・実験・演習を展開しています。

 中学部では、大まかに、1年生で生物と地学、2年生で物理・化学・生物・地学、3年生で物理・化学の分野を学びます。中学の学習では、中学生の理解のレベルも考えながら、発展的な内容も授業に取り入れています。
高等学部では、1年生で理科基礎科目を必修選択科目とし、2年生で選択科目として物理・化学・生物・地学を開講しています。3年生では、さらに理解を深められる、各科目の特講を設置しています。

 中高6年間を通して、基本的な法則や基礎知識の習得を大切にし、さらにそれらの基礎知識を使うことで何がわかるのか、どんなことが考えられるのかといった、思考力の向上を目指しています。
 加えて、理科では、自然現象を観察し、記述する力も重要と考え、それらの力を養えるような授業を展開しています。

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社会 地理歴史 公民

 社会科では、グローバル化する国際社会において、広い視野で物事を考え、主体的に生きることのできる資質・能力の育成を目指しています。そこで、社会科の授業は基礎的な知識の修得に力を入れるとともに、それらを活用する力(思考力・判断力・表現力)を伸ばすこともこころがけています。それは、「主体的・対話的で深い学び」の場となっており、中高時代にとどまらず、人生を通じて学び、社会に貢献することを喜びとする人材の輩出へとつながっています。

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音楽 芸術~音楽

 中学部では、歌唱とリコーダー演奏を通して、それぞれが豊かな響きを生み出す技術を身に着け、アンサンブルの美しい響きを体感する喜び、表現を工夫する喜びが体得できることを目指しています。また、正確な読譜に必要な音楽理論を身に着け、2、3年生では、選曲、時には編曲も自分たちで行い、クラス内でアンサンブルの発表会を行います。また、鑑賞ではスクリーンを用いて演奏を聴覚視覚両方から味わったり、楽器の仕組みを学ぶことによってより深い興味へとつながるように取り組んでいます。
 また、キリスト教主義学校における音楽科の特徴として讃美歌に親しむ時間も設けています。

高等学部は選択授業となりますが、少人数であれば、重唱やリコーダー・カルテット、筝曲、大人数であれば合唱中心に、など受講者数に応じて柔軟に対応し、充実した音楽体験を目指しています。また、ハンドベルや、合唱を通してキリスト教音楽にも親しみ礼拝で演奏する機会も設けています。

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美術 芸術~美術

 「創造」し、「表現」していく時には、感じること、考えること、そして感じたり考えたりしたことをできるだけ自身の納得がいき、人にも伝わるように表すことが大切です。そのためには少し意識して感じ、考えて制作するという経験が必要で、美術という分野はまさしくその経験する場と捉えています。

 授業では主に視覚に訴える表現分野として、作品の制作を通して色々な方法を体験し、時にはこれまでの美術作品などにも触れながら、感じ、考えて「創造」し、それらを「表現」する楽しさや意味を探っていくことを目標にしています。平面制作のみに偏らず、立体やデザイン、工芸的な分野などできるだけ異なった技法に触れられるように課題を設定しています。また、恵まれたロケーションを生かした風景画の制作などを行っています。

 美術を身近に感じて欲しいということから、まず身の回りにあるものを見つめ、触れ、感じて創作していくことを基本に考え、それらの課題制作や鑑賞を通して、人間と社会と美術のつながりについても触れていきます。

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芸術~書道

 書道科では古典の臨書を通して書写能力を高め、それを基に文字を素材とした自己を表現する力が養えるようにします。中学部で書写の基礎を固めていますので、書写から書道へと無理なくつなげることができます。書道Ⅰ、Ⅱとも、自分を表現する「創作」という最終的な段階へ向かうために繰り返し臨書を行い、臨書の意義や方法を理解させます。また、用具にも興味を持つことができるよう、創作作品を制作する時に半紙をマーブリングして色とりどりの自分だけの料紙を作ることもあります。

 書道を学習する環境は整っており、硯、文鎮、下敷きは教室に常設、書道関係の書籍も充実しています。また教材提示装置を使って、書いている手元の様子を大型スクリーンに映しているので、筆運びやスピード感が伝わりやすくなっています。

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保健体育

1. 体育実技
 体育実技では、中学部1年・2年の間に基礎体力と基礎技術の習得を目標とし、中学部3年から様々な球技種目でゲームをします。ネット型スポーツとしてバレーボール、ゴール型スポーツとしてバスケットボール、野球型スポーツとしてソフトボールをチームプレーの重点種目に置き、ラケットスポーツなども取り入れ、高等学部2年・3年の選択授業につなげています。その選択授業を通して生涯スポーツに結びつけるように考えています。

 ひとつの取り組みとして、女子は投げる動作が苦手の子が多いので中学部1年―ハンドボール投げ、中学部2年-ソフトボール投げ、中学部3年ソフトボールと段階をつけて、球技にも応用できるように考えています。また、女子が縁遠い野球やサッカーなどの人気スポーツにも触れ理解を深めます。

 ダンスは、中学部3年・高等学部1年になると基本運動の実践を通して正しい動きが定着できるように「動き方」「動きの質」を理解させ「たのしい」「リズミカル」な動きができることを目標とします。心と身体づくりを目指すために、柔軟・リズム体操によって基礎を養い、創作ダンスなどの授業を行います。

2.保健
 保健では応急手当の基礎知識として、特に心肺蘇生法による人命救助活動の実技研修と人間の健康について深く、広く知識をみにつける授業を目指します。また、ストレスの対応の仕方や自己実現の方法についてグループワークを交えて行います。そして、保健サービス(地域の)や公害についても学びます。

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技術・家庭 家庭

 衣・食・住・家族・保育・家庭経営・電気・栽培・コンピュータ操作や情報モラルなど幅広い内容を「自分の生活に引き寄せて考える」ことを念頭において授業しています。

 中学部(J)では、技術・家庭科の基本的な生活の知識や技術を身につけることを目指しています。高等学部(S)では、必修で家庭基礎を選択科目として家庭特講フードデザインを履修し、生活の自立に必要な応用的知識や技術を身につけるとともに、社会生活に視野を広げた学習をします。様々な情報を収集し、自分の目で判断する力を身につけるために、新聞などのメディア、国や地方自治体などから出される情報も授業で積極的に取り入れています。また、どの領域においても生徒自身が自ら考え創意工夫をできるような実習を行っています。特に調理実習では、筍掘り、蓬・ハーブ摘みや料理を彩る葉を学内で採取するなど、四季折々の岡田山の自然を感じられる授業も行っています。

 着るもの、食べるもの、何でも既製品が簡単に手に入る便利な時代だからこそ、実習の中で、先人の知恵に気づき、手作りのあたたかさを感じて生活文化を大切にする人になってほしいと願っています。

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情報

 2022年度入学生より、高校2年と3年で各1時間、「情報Ⅰ」を必修とします。各自のノートPCを活用し、プログラミングやシミュレーション、ネットワークに関する知識など、情報化社会で自信を持って生きていくことができる能力と適切な態度と知恵を身につけることを目標に学習を進めます。いかに情報技術を利用するか、また情報を取捨選択できるようになるか、情報を発信していけるかについて、総合的な力を身につけます。特に社会生活の中で情報や情報技術が果たしている役割や及ぼしている影響を理解し,情報モラルの必要性や情報に対する責任について考えることを重視しています。

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探究 (総合的な学習の時間)

 探究とは、自ら問題を発見し、自ら問題を解決していく学習です。ひとり一人が「どんなふうに生きるのか」、それを見つめるきっかけとなることを目指しています。

 中学部1年では、本に親しみ、調べ方、まとめ方、発表方法の基礎を学び、様々な力を総合的に身に付けるためのプログラムを行っています。中学部2年、高等学部1年では、約半年をかけて個人研究をします。それぞれがテーマを設定し、様々な方法で調べ、考察をしてレポートにまとめ、グループで発表します。グループの優秀作は礼拝の時間に全校生徒の前で発表します。優秀作の発表を聞くことにより、刺激を受け、活かしていく機会を持っています。また、特に優秀な探究は、文化祭やキャンパス見学会で発表し、好評を得ました。その他に、各学年の特別プログラム(文楽鑑賞、英語劇鑑賞、講演会など)も実施しています。

 また、全校生を対象とした「キャリアガイダンスプログラム」を年に2回実施しています。さまざまな分野で活躍しておられる方をお招きして講演を聴いたり、交流したりすることで、広く学問、文化に触れ、見分を広め、自らを深める機会を提供しています。本校で言う「キャリア」とは、仕事や職業にとどまらず、人が歩んでゆく一生涯すべてを意味します。「キャリアガイダンスプログラム」では、卒業後の進路選択も含め、生徒一人ひとりのキャリアデザインを手助けする広義の進路指導を行っています。

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聖書

 中学部では聖書やキリスト教についての基本的な事柄と神戸女学院の歴史について学び、「愛神愛隣」のまなざしで、学校生活や家庭、そして世界を見渡してゆきます。
 高等学部では中学部での学びを土台として、キリスト教の立場による倫理観や人生観について学び、「自分はどう考えるのか?」「自分には何ができるだろうか?」と自問することを目指しています。

 聖書の授業や毎朝の礼拝は自分とは違う価値観に触れる機会です。自分とは違うものを退けてしまうのではなく、分からないものを理解しようとする試みを通して、キリストを模範とする新しい価値観を身に着けてもらうことを願いとしています。

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